The first anniversary of my weblog
葉もない枯れたような枝先に、突然蕾がついて、そして数日のうちに膨らみ、あっという間に5弁の花びらを開く。
それも一枝に一つではなく、びっしりと重なるように咲き誇る。
梶井基次郎の短編小説『櫻の樹の下には』ではないが、満開の桜の花の下にたたずむと、心がザワザワし始め、そして不思議な狂気が感じられる。
櫻の樹の下には屍體が埋まつてゐる!
これは信じていいことなんだよ。何故つて、櫻の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことぢやないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だつた。しかしいま、やつとわかるときが來た。櫻の樹の下には屍體が埋まつてゐる。これは信じていいことだ。
昨年の今日もこんな日だったのだろうか?
昨年のこの時期、寒さのために桜の開花は遅れていた。28日にしてようやく五分咲きという自分の記録を某SNS上でみつけた。
だから、このblogを書き始めたとき、そのとき私は決して桜の狂気に影響されていたではないのだ。
同じ3月27日、祖母の98歳の誕生日でもある。
祖母は明治33年生まれだ。
(この年、立憲政友会結成され10月19日には 伊藤博文が第10代内閣総理大臣に就任した。)
今疲れ果てている自分は明日の朝を迎えることができるという自信すらないのに、こうして祖母は私の年齢の倍以上もの歳月を事も無げに軽く生きている。
齢を重ねるということはどういうことなのだろう。
そんな祖母は電話口で「最近、新聞の日曜版についてくるクロスワードパズルの言葉が分からなくて困った。今流行の言葉は次々かわるので覚えきれない」こう嘆いていた。
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