日当山温泉『野鶴亭』


(4月3日の午後のことです)


鹿児島空港から鹿児島市内へは有料の九州道を通ると、車で40分ほどで到着ですが、山間を通るために景観的にはとても勿体ないルートになります。そこですぐに九州道には乗らず、空港から一般道を南下、隼人をとおって錦江湾をめざし、そこから海岸沿いに市内を目指すと、車の位置とともに変わっていく桜島の姿を楽しむことができます。


さて、この隼人に出る手前、空港からもそう遠くないところに肥薩線の「日当山」駅があり、そのすぐ東側一帯に「日当山温泉」(ひなたやまおんせん)があります。
温泉というと、これまた空港から比較的近い妙見温泉などのイメージが強く、ちょっと山中に分け入るという感があるのですが、この「日当山温泉」はまさに市街地の中、住宅地の中です。今回は鹿児島市内に向かう途中、その中の温泉宿の1つ『野鶴亭』(やかくてい)に立ち寄りました。


街中のスーパーマーケットの前に駐車場がありますが、そこに駐めて車から降りると、こんな入り口が待っています。



フロントで入浴料を払うと、バスタオル、そして湯上がりサービスとして飲み物券(ヤクルトジョアか缶ビールのミニ缶1本いずれか)をくれます。




浴室は大きな内湯とその前に広がる庭園内の露天風呂、そしてサウナで、私が訪れた時はちょうど先客が出て更衣中。
あとからの親子連れがはいってくるまでの20分間は貸し切り状態で楽しめました。



泉質は弱アルカリだそうで、無色透明のさらっとしたお湯です。露天はぬるめで長い時間浸かっていてものぼせにくく、快晴の空を眺めながらゆっくりと体を解すことができます。ただ、予想外だったのは東京では考えられないこの時期の陽射しの強さ。さすが鹿児島です。お湯で熱いよりも、陽射しで頭と顔が熱い.....



途中で炎天下の大きな露天から、庭の奧の小さい露天に引っ越しです。
お湯の上には庭に咲いていた桜の花びらが舞い落ちて、なんだかここで一杯いただけたら最高なのにと。




宿から出て223号線を南下、隼人から錦江湾を望む湾岸の県道にでると、目前に桜島
おもわず「わぁ〜っ!」と声が出てしまいます。
(この日の桜島は噴煙もあがっておらず静かでしたが、東京へ戻った後8日に活動が活発化したそうです。)



私が東京近辺に戻って富士山をみるとホッとするのと同様に、鹿児島出身の方はこの桜島を見ると故郷を感じるのでしょうね。
そして雄大な姿はいかにも、鹿児島の象徴です。
昨年2度訪れ、桜島の周囲を回ったり、鹿児島市内から眺めたりした私でさえ、再会に懐かしさを覚えてしまう山でした。


教えてくださったHさん、案内してくださったI上さん、どうもありがとうございました。




『野鶴亭』


http://www.yakakutei.com/
〒899-5115 鹿児島県霧島市隼人町東郷1丁目8
tel:0995-42-6400


入浴料 大人1,500円、子供750円
館内で3,150円以上の食事をすると入浴が無料。