登別の宿『第一滝本館』


登別の地獄谷からも望める場所にある老舗旅館『第一滝本館』。
ここには以前登別を訪れた際にも泊まっています。おぼろげながらフロントや浴室の記憶はありましたが、どうも泊まった場所が南館だったために当時と違う様子。
浴室へ行くのにエレベーターでロビー階までおり、ロビーの真ん中を突っ切って、さらに別館をとおりぬけ、もう1つ別の館の大浴場へといかなければならないのは、大きな旅館ゆえ、仕方のないことかもしれません。
平日で他の観光地が閑散としていたわりに、館内には沢山の人。さすが日本のなだたる温泉地「登別」だと思います。


いつもは団体のいきかう落ち着きのない賑やかな宿を嫌い、宿泊者数も少ないこじんまりとした温泉宿を好んで泊まるのですが、今回はパックになった宿の中のうち、夕食がバイキングの宿をさけてこの宿を選んだのでした。
温泉はうたい文句の通り、広すぎて「さあどこから入ろうか」と迷ってしまうほどで、湯量も豊富、そしてなにより異なる泉質の温泉に入れるという魅力もあります。残念ながら浴室へのカメラの持ち込みは禁止されていましたので、大浴場の写真はありません。


夕食は「部屋食」ということで、入浴後の6時半に食事を依頼しました。部屋の担当の仲居さん(というより、スタッフ)は、おそらくこの春かつい最近入ったばかりの女性のようで、挨拶から口上すべてに緊張感が漂い、聞いているこちらもついつい緊張して力が入ってしまいました。研修でならった通りの事を言っているのでしょうが、いわゆるマクドナルド・スマイル的なマニュアル通りの言葉で、どうもこなれていません。当然のことながら、一人一人の客にあった細やかな対応は無理なようでした。
一生懸命覚えたことを言っている姿をみると、こちらはただただ、見守るように聞くしかありません。
こんな実地の仕事をしながら、半年くらいでやや慣れて来るのでしょうか。


食事は部屋食とはいえ、1品1品運ばれてくるような完全な懐石料理ではなく、最初に先付けなど何品かが並び、その後、暖かいお料理が運ばれるというスタイル。
つめたい物、暖かい物、食事、デザートの4段階で出てきました。




日本酒の小瓶を一本頼んだのですが、地元のお酒でどのようなお酒かわらないので、訪ねたところ「入ったばかりで判りません」とのこと。
このような回答がマニュアルにあったのでしょうか?
せめて「入ったばかりで判らないので、聞いて参ります」という前向きなお答えが欲しいところですね。




量、質ともにお値段相応といったところ。





赤梅アイスクリーム




食事がすすむにつれ、空いたお皿がでてきますが、次の料理を持ってきた際に、それらを下げて欲しくて、持って行きやすいように机の脇におきましたが、残念ながらさげていただけませんでした。
また最後のデザートを持ってきていただいた際にも、沢山の空いたお皿はそのまま。
できればデザートのとき位は、食べてきた食器を見ずに、食事のしめくくりをゆっくりとしたいものです。また、お茶も(自分でいれれば良いことなのですが)出されませんでした。老舗旅館であればこそ、残念に思う事でした。


食事の前に入浴をした際、マッサージコーナーがあり、日頃の疲れを癒そうと、友人と2人でマッサージの予約をしていましたが、すっかりおなかが一杯になった食後。予約の時間までの間は睡魔との闘いでした。
マッサージは丁寧でとても巧い方でした。温泉とマッサージでほぐれた身体はあっという間に爆睡でした。
最近は寝具にもかなり気を遣い、有名メーカーの枕などをおく宿も多いですが、こちらではとくにそのような事はありませんでしたが、とても寝心地のよい枕、布団で、翌朝も身体が痛くなるような事がなく快適でした。




第一滝本館
http://www.takimotokan.co.jp/



大きな地図で見る