北海道土産編その3『三星の「よいとまけ」』


「よいとまけ」という名前が何故お菓子に?
そう思うのは、「よいとまけ」を知っている人ですね。


私がまだ幼い頃は工事の現場などで、重たい錘に綱をつけて滑車に吊し、その綱を何人もの人がかけ声をかけて引き、
そして落としては地固めをしていました。
その時のかけ声が「よ~ぉいとま~けぇ」。


そうそう、ヨイトマケの歌もありました。
http://utagoekissa.web.infoseek.co.jp/yoitomakenouta.html


今ではランマーという工事機械をつかって、1人の人が機械を抑えていれば、勝手に飛び上がって自ら落ち、地固めをしてくれます。
もうこんな歌を歌いながら作業する現場などありません。


その「よいとまけ」がお菓子の名前についているのは、このお菓子の製造元、三星のある苫小牧にあった製紙工場。
そこで紙の材料となる材木をつり上げておろす、そのよいとまけに由来しているそうです。

「よいとまけ」。
おかしな名前とお思いになるでしょう?

 漁村だった苫小牧に、王子製紙が工場を建設したのは1910年(明治43年)。それから、1920年代まで、町には紙の原料となる丸太を工場で上げ下ろす作業の際の「よいとォまいたァ、よいとォまいたァ」という勇ましいかけ声が、一日中響いていました。
 男も女もなく、丸太にロープをかけて積み上げ、そして積み下ろす作業が続きます。苫小牧特有の霧に包まれる中、朝から暗くなるまで声を合わせて・・・・。

 私共は、その掛け声で朝が来たことを知り、昼になったことを教えられて参りました。

http://www.rakuten.co.jp/mitsubosi/429599/430545/




さて、この「よいとまけ」は、名前からは全く想像できませんが、



箱をあけると、セロファンの包装に「セロファンをとって、オブラートの上から.....」と書かれています。
またまた懐かしい言葉「オブラート」。
こちらもカプセルに押されて、最近ではオブラートに薬を包んで飲むということもなくなったかと思います。
このオブラートの食感が、たまらなく懐かしく思えました。



まさに、ハスカップジャムを使った和製ロールケーキという感じです。
昔からのお菓子、ということでかなり甘いのではないかと心配していましたが、ハスカップジャムの酸味と甘みが良い頃合いで、ついもう一切れ...と余計に食べてしまうのでした。