ある隠喩




同じ湖の水なのに、あるところだけに燦々と陽がそそぐ。
それを不公平と思うのか、思わないのか。


陽があたるそこだけは、恵みに満ちた明るい世界。
一方、永遠に陽のあたらない場所もある。


しかし湖は一つ、水は境界なく繋がっている。
明るい世界で暖まった水は知らぬ間に、暗い冷たい世界に混じり込み、
また、冷たい世界の水は予期せぬ時に、明るい世界に混じり込む。
影響を与え、与えられ、そして・・・