街の様相シリーズ〜20『新橋二丁目・烏森神社』
どんどん開発がすすみ、高層ビルに高級ホテルがならぶ汐留。
そして浜松町へと連なるイタリア街。
新橋はJRの駅出口によって向かう先がこんなにも違うのか、と痛切に思わされるそんな駅になってしまった。
それでも日比谷口、そして烏森口、いわゆる「SL広場」方面に出れば、まだ昔の新橋のまま残る佇まいもある。
そしてサラリーマンのオアシスでもある。
ときおりTVで「新橋のサラリーマンに聞きました」と、赤ら顔でご機嫌なおとーさんがインタビューに答えているシーンがあるが、まずもってそれはこのSL広場の駅前だろう。間違っても汐留の広場ではない。
そんな日比谷口をでて、広場をぬけ、一杯呑んで心地よくなった頃、ふらふらと二件目の店を探して彷徨い歩くうち、細い路地の中に突然神社を発見する。
そして、千鳥足ながらも、境内にちょいとはいり、パンパンと柏手2つに手を合わせる。
まぁ、何を願ったか当人は明日は覚えていないだろう。
手水をとるどころか、「二拝二拍手一拝」もせず、お賽銭もあげず、御利益あるものか?
そんなことはおかまいなしに、鳥居の外からちゃっかりお願いする人もいる。
背後の空には、サラリーローン会社のネオンが輝く。
この輝きのない一瞬を狙ってシャッターを押したつもりだが、無理だったようだ。
この神社の祀る神様のひとりは、
倉稲魂命(うがのみたまのみこと)、つまりお稲荷さん。
どんなに街が変わろうと、周囲に高層ビルが建とうと、お狐様だけは動かせない。
烏森神社のHomepageはblog!
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