神田『かんだやぶそば』週末ならでは。


前日は某あつまりの勉強会と新年会があり、勉強会の会場準備(といってもたいした作業ではないが)や受付があるために、早めの会場入りとになった。
その前に昼食でもということで、『かんだやぶそば』へ。
遠来の方も一人いて、せっかく東京にみえたならやはり昔の東京の風情が少しでもあるほうが良いだろうし、会場が池之端でも湯島に近いこともあり、アクセスを考えてここにした。


記憶では店は11時半からと思っていたが、11時半に店の前にいくと、並ぶ人はいないものの、すでに店内はほぼ満員。*1
幸い、出入り口そばではあったが、すぐにテーブル席にすわることができた。


勉強会の前であれ、なんであれ、まずは蕎麦のでてくる前にぬる燗で一杯。
大事のまえの一献は欠かせない。
肴は「かまぼこ」、「やきのり」、そしてお決まりの「天たね」を頼む。
ここの「やきのり」は、写真右手前のような木箱に入ってでてくる。
上の蓋をとれば、きちんと切られた海苔が10枚ちかく入っているが、さらにその海苔の入れ物をもちあげると、そこにはごく小さい火だねがのった小皿が入っている。
これでいつまでも、パリっとした触感のまま海苔を食べることができる。
まぁ、これが海苔が小皿にのって、しんなりでてきたらどうだろう、江戸っ子は許さないにちがいない。




天たねは、芝海老の剥き身を沢山いれ、衣を綺麗な形にまとめながら揚げた一種のかき揚げ。
これを頼むのは日本酒の肴に良いだけではなく、あとでちょっとお楽しみがあったりするためだ。




普段はぬる燗を一人一本程度で、すぐに「せいろうそば」にうつるのだが、なぜかお銚子の中身の減りが早い。
もう二本、もう一本と頼むうち、「せいろうそば」がやってきたが、これも良い酒の肴になってしまった、
先の「天たね」は蕎麦汁とおなじ汁に大根おろしをくわえていただくのだが、その食べ終わったあとの汁には、適度にてんかすが入り、胡麻油のこくが加わって、これに「せいろうそば」をちょちょいとつけて食べるととても美味しい。
そのために、食べ終わっても天たねのつけ汁は片づけられないよう、手元から放さない。




蕎麦でぬる燗をのみ、さらにようやく食事ともいえる蕎麦に。
この時期は「かき(牡蠣)そば」そして「あられそば」が季節の蕎麦で美味しい。
私は「あられそば」を頼んでみた。*2
プリっとした歯ごたえ良い小柱のはいった蕎麦はことのほか美味しい。




蕎麦屋に長居は無用、せいぜいひとりお銚子1本がいいところだろうが、休日ならでは。*3
とはいえさすがにイベント前でもあり、頃合いをみて、お茶と、そして蕎麦カステラを1つ頼んだ。
カステラは1人前で、普通のカステラと抹茶の2色が一切れずつついてくる。
それぞれ控えめな甘さながら、それを3人で一口づついただくと、ちょうどよい。




甘味といえば、近くの「竹むら」のあんみつ、お汁粉、そして揚げ饅頭なども良いのだが、そこまで腰を落ち着かせている余裕はない。
会場へ向かう途中、上野松坂屋斜め向かいの「うさぎや」に寄っていただいた。
いい大人が3人、道ばたにタクシーを待たせて、向かう「うさぎや」。
嬉しそうな顔をして、焼きたてのどら焼きをかかえて、再び乗り込むその図は.....(写真略。(笑))





『かんだ やぶそば』


http://www.yabusoba.net/
東京都千代田区神田淡路町2-10
03-3251-0287
営業時間:11:30〜20:00(L.O.19:30)



大きな地図で見る


うさぎや


http://www.tctv.ne.jp/usagiya/
東京都台東区上野1-10-10
03-3831-6195
営業時間: 9:00〜18:00  水曜日定休

*1:もしかしたら週末は少し早くあけているのかもしれない。

*2:もう少しして3月にでもなれば、今度はきっと白魚の天たねに、白魚の天麩羅そば」が出てくるだろう。

*3:もしこれが「まつや」であれば、週末でも早々に退散しなければならないだろう。