初春の讃岐うどん行脚(うどんツアー)その4


「初春の讃岐うどん行脚(うどんツアー)その3」 より)


讃岐滞在2日目。
丸亀に泊まる時の定宿は本四架橋が見渡せる丸亀競艇場の前のホテルですが、そこに泊まった翌朝はまずはおきまりのうどん店です。
街中に入る前の土器川大橋をわたってすぐ、「中部地方卸売市場」の場内にある「オビカ食品」といううどん店。



さすが市場内にあるだけあって、営業は朝6:00から。
忙しい市場関係の利用者向けに、カウンターの上には茹でた麺が「大」「小」の別に丼に入っておかれていて、好きな方をとって自分で湯どうしして暖めます。
天麩羅、油揚げなどのトッピングも美味しく、とくに小エビの天ぷらは絶品。
麺は柔らかめなので、朝のまず一杯には最適です。
今回は竹輪天の誘惑に負けました。
朝日の差し込むテーブルに、ほかほかのうどん....ああ、幸せの朝。




さて、2軒目はおなじみ飯山の「なかむらうどん」。
初めてこの店にきたのはもう何年前のことでしょう。
いまは土器川土手の道が整備され、週末には整理する警備員までいるというこの店、以前は本当に細い田圃道しかなく、地元の方に案内していただいた特権のようなお店でした。
庭先にあった小屋のような店も内外装がきれいになり、足りなくなると自分で葱を抜いてきた畑の一部には、立派な住宅が建っています。
気むずかしそうな親爺さんのご機嫌を伺いながら入ったその店も、今ではもう息子の代となり、昔の店先の印象を残しながらも、葱、生姜などの薬味やトッピングの天麩羅類、たまごが綺麗に並んでいます。



ここではやはり「かま玉」。
入り口で「大」「小」の別を言い、カラの丼をうけとって、かま玉にしたい時は玉子を1個割り入れて箸で溶き、釜のそばにいって茹で上げたばかりの熱々の麺を丼に入れてもらいます。
かきまぜれば熱で玉子は頃合い良い半熟状態に。
好きな薬味を入れ、出汁をかけ、まさに和風カルボナーラのできあがり。



昔は食べる場所もほとんどなく、外でたったまま丼を持って食べたりもしましたが、今は座って食べられるベンチも増えました。
冬場は風よけのビニールもあり、ぽかぽかの日向でうどんです。



次の店への移動道中。
讃岐の山はみな富士山に似ています。
可愛い富士山がそこかしこに、ぽこぽこあって、 ちょうど「日本昔話」にでてきそうな山と光景です。
これは標高421.9m「飯野山」またの名を「讃岐富士」。
この山を見ると、私も「ああ、讃岐にきたなぁ」という気分になります。



3軒目の店は前の「なかむらうどん」に比べれば、はるかに丸亀の街中にある「斉賀製麺所」。
ここは初めて行くうどん店です。



システムは最初に何を食べるか言うと、それに応じてセルフで暖めるもの、また肉ぶかっけのようにカウンター内でつくって出してくれるものと、違ってきますが、好きなトッピングをとり薬味をかけて、最後に会計です。
この日は土曜日もあって、レジとさげた丼の片づけを小学校高学年くらいの女の子と男の子が手伝っていました。
なんだか昔の日本はみんなこうだったなぁ...と、思いだしました。


壁に貼られたメニューをみればどうやら「肉うどん」がお勧めの様子、前日にたべた「岡製麺所」の肉うどんと比較してみたくなり、思わず「肉ぶっかけ」にしました。
岡製麺所」の肉にくらべ、やや赤身ですこしポサポサとした感じの肉ですが、脂分の多いのが嫌な人には丁度良いかもしれません。また、味付けはややしょっぱめです。



午後からは坂出と高松の中間にある五色台という景色のよい場所で、セミナーがあるため、のこるはあと一軒。
何度もお土産うどんでいただいて食べている「日の出製麺所」



店に着くと昼前でしたが長蛇。これはどうしたものかと思っていましたが、並んでいる間に、食べるものを店の人が聞いてまわり、
それを調理場へ伝えているので、なんと席についたと同時に、さっと注文したうどんが出てきました。
ここの麺は間違いなく美味しい、そして安い。
しかも味のある丼に綺麗に盛られて出てきます、これで100円。



もともとが製麺所なので、食べさせる場所はあまり広くなく、テーブルの上にはシール容器の中に「天麩羅」が入っていたり籠に玉子が盛られています。
食べたあとの会計は、自己申告制。
薬味の葱はラップにつつまれて、キッチン鋏が添えられています。
ラップの端をすこしめくって、自分で鋏でチョキチョキするわけです。
たしかに切り立ての葱は香りが良いですね。



いつもなら、もう一軒は....そう本当は「彦江」といううどん店に行くはずだったのですが、道中のちょっとした事情で時間がなくなって4軒で終え、会場へと向かいました。
おなか一杯に食べてしまったら、午後からのセミナーは睡魔との戦いになってしまうので、それで丁度良かったのかもしれません。




「初春の讃岐うどん行脚(うどんツアー)その5」 に続く)


『オビカ食品』
丸亀市土器町北2-3
営業時間:6:00〜13:00(日・祝定休)



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