春の讃岐うどん&こんぴら歌舞伎行脚その1『まずはうどん〜なかにし、ふるかわ、しんせい〜』


昨月も似たようなタイトルが?
と辿ってみれば、3月6日から8日まで、セミナーで訪れた香川へのツアー。
今回は4月10日から12日の日程で、最後の12日には毎年楽しみにしている『こんぴら歌舞伎大芝居』がありますが、当然ながら讃岐うどんツアーとも相成ったわけで、今回もまた行脚はうどんツアーから。


10日の午後1時すぎに高松空港着。
そこから香川の知人、T雲さんにご案内いただいて、主に高松市内のうどん店を3軒ほど回っていただきました。
しかし、うどん店、特に製麺所系は基本的に朝からぜいぜい昼頃まで。
この時間に高松に到着しても、あいているうどん屋さんはかなり限られてしまいます。さらに先月訪れた店はパスをして....となると、さすがに沢山のうどん店のあるこの地でも大変です。


まずは空港方面から市内にむけて、1軒目の『なかにし』に到着。
さすがに店内は他のお客さんが誰もいません。
地元の人は「うどんはできたち(できたて)」といって、茹で上げてすぐが出てくる美味しい時間しか食べにいかないのです。
とはいえ1ヶ月ぶりの現地での讃岐うどん
これには万感の思いです。(大袈裟でしょうか?)


先月は暖かいうどんを食べたい寒さでしたが、すっかり気候も良くなり、今回は「つめたいの」を注文。
『なかにし』の麺は太くて、うどんの断面は「エッジがたつ」というどころか、まるでH鋼のようです。
時間的に茹で上げてから、時間を経ているだろうと思いましたが、想像よりコシも強く残っていて1軒目としては満足。
ただちょっと以前に比べて、出汁しょうゆが塩辛いようです。
一般に讃岐の西側に比べると、高松周辺のうどんはうどんの出汁が濃いめと言われていますが、特に濃かったような気がしました。



『なかにし』の駐車場にある看板。
いつ来て見ても、張り付いている人が気になります。
ハシゴに脚をかけている男性はともかく、あの女性は・・・




さて、時計をみればすでに2時近く。
閉店時間午後2時の『ふるかわ』にギリギリ15分前に到着。
のれんが出ているのをみて一安心。
この店には1組のお客さんが残っていました。


ここでも「冷たいの」を注文、ネギ、揚げ玉、大根おろしが載せられたうどんがでてきます。
麺は『なかにし』ほどではありませんが、太め。
良い艶で弾力とはちがうコシがあります。
いりこの効いた出汁は私好み。



店を出た時には、すでに暖簾が片づけられていました。
ギリギリセーフ!





さて、屋島へ向かう前にもう一軒と思うも、なかなか手頃な店が思い浮かばず、少々寄り道をしながら結局3時閉店のはずの『しんせい』へ。
こちらも閉店時間15分前にたどり着いたのですが、以前にいった『しんせい』とは違う佇まい。
店が綺麗に改装(または新築?)されたようです。



そして驚くことに店の前には大きな駐車場。
そこに止まっていた大型バスをみて、「シマッタ!」
嫌な予感がしました。



店の戸をあけて入れば、そこはものすごい人数の団体客。
しかもまだ注文が終わったばかりで、店内はパニック状態。
まとめて注文をしたせいなのか、誰が何を頼んだか、店の人もお客さんですらもうわからないようで、できあがったうどんを持って店員は店の中をうろうろ。
かと思えば、「まだ来ない」「これは頼んでいない」という声。
もともとお盆をとって、注文し、できあがったものを自分で受け取ってお金を払って食べる半セルフ店なのですから、お客さんが勝手に席に座っても、注文どうりに運べるようなシステムではないのです。
そこへきて一気に何十人というオーダー。
あいた口がふさがらないほど、びっくりして並んでいると、さすがに店の人は先に注文をきき、数分で「ぶっかけ」を出してくれました。


以前は空き地に車をとめ、こじんまりとした店で狭い店内から庭にでて、木のベンチで蚊にさされながらもうどんをすすったものでしたが、あまりの変わりよう。
大型バスが駐車できるうどん店は限定されるので、閉店時間間際にやってくるのでしょうが、恐るべしです。
あとできけば、高知からの「讃岐うどん巡礼なんとかツアー」とか。
「何軒回ってきたのですか?この前はどこへ?」ときけば「1軒だけ、○○家だよ」とのこと。
○○家は以前から大型駐車場を備え、ある程度の団体も受け入れていたので、大丈夫だったのでしょう。


さて、肝心のうどんですが、こんなパニックの中でも、うどんはちゃんとしていて一安心。
あらかじめ、ネギ、大根おろし、けずり節にレモンが添えられたぶっかけうどんに、ちくわ天をトッピング。
ここの天麩羅類は揚げ衣が厚くなくて、とても食べやすいのです。


ああ、思い出してもまた食べたくなる、このうどん。





春の讃岐うどん&こんぴら歌舞伎行脚その2『屋島に登る』 へつづく