『鴨川ホルモー』読了


目下、司馬遼太郎の『峠』を読んでいる最中で、さらにちょっと出来心である小説の冒頭を読んだのだが、その内容のおどろおどろしさに閉口してグッタリしてしまった。
わずかなページ分なのに、疲れるというより、何かに憑かれてしまったようで、これはどうもいけない。
そこで気負わず読めそうなこの本にしてみた。


タイトルからして「これは何だ何だ?」と思わせるあたりや、最初から「『ホルモー』とは一体なにか?」ということを書きながらも、その実は中盤まで読み進めないと判らないというあたり、なかなか巧い。
決して深みのある内容の小説ではないと思うが、かといって最近の若手新進作家のようなあまりに世相や業界を衒ったものでもなく、そこは、ほのぼのとさえ思えてしまう学生時代の不思議な世界。
3時間ほどで読了してしまった。


鴨川ホルモー

鴨川ホルモー



万城目 学のデビュー作という、2006年の作品で、すでにコミックも出て映画化もされているらしい。
映画はおそらく見ないだろうが.....