『金作原原生林』ぎゅっと見所おさんぽ


古仁屋の海の駅で昼食のあと、一路名瀬方面へ。
前日に奄美大島きょら島リゾートの藤田さんからお願いをしていただいていた、『金作原(きんさくばる)原生林』の案内をしていただく「おさんぽ案内人ひろぞう」さんと待ち合わせの御殿浜(うどんはま)公園駐車場へ。
(「御殿」を「うどん」と読ませるあたり、琉球文化の影響は言葉にしっかり残っているようですね。)
赤い愛車で待っていた「ひろぞう」さんに御挨拶をし、出発。


名瀬から西へと向かい宮古崎の元を海岸に出たあたりで、「ジーッ」っと蝉の声。
聞けば「ひろぞう」さん、今年の初蝉なのだそうです。
小さい川にそって両側に果樹園が続く道を進むと、徐々に森が深くなっていきます。
舗装の林道が途切れたところに『金作原原生林』の看板あり。
そこからは今までと周囲の植生もがらっとかわり、細砂利を敷いただけの林道となりました。
時間があればここに車を置き、1時間ほど森を散策するのがコースだそうですが、鹿児島行きの最終便に乗る(さらにその前に立ち寄る美術館もあり)時間から逆算すると、とても余裕がないということで、この林道を車で通り抜けながら朝戸方面に林道を下るという「ぎゅっと見所おさんぽ」コースにしていただきました。



途中、車を駐めて天を仰げば、10m以上は軽くある木性シダの「ヒカゲヘゴ」。




幹には葉が落ちた後の模様が交互について、遠目には蛇の鱗のようです。




ここは雨やモヤの出ている日が神秘的で美しいと聞きました。
ですが晴れ女の私がいては残念ながら好天。




途中、崖の階段を下りていくと、ブナ科の「オキナワウラジロガシ」の大木。
大きなドングリの実をつけるそうです。




板根がしっかりと張り、百何十年も崖地にどっしりと鎮座している様子は神様?
いや、番人か仙人か・・・



こんな原生林や、美しい海を擁しながらも、霧島屋久・西表石垣の2つの国立公園の間に挟まるように、国立公園には指定されていない奄美
沖縄のような観光地化されすぎず、あくまでも島の人々の暮らしとともにある姿がいつまでも続いてくれるといいですね。


道は再び舗装林道へと出て、そこからは山をどんどん下り、朝戸トンネルの付近に到着。
最後は田中一村終焉の地にある、田中一村の暮らした家まで案内をしていただきました。
実際の家屋は近隣からここへ移築をしてきたようですが、今の街中よりは一村の暮らした世界に近いのかもしれません。
傍らには大島紬の泥染めをするための泥田がありました。



こちらで「ひろぞう」さんとはお別れ。
「ひろぞう」さん、どうもありがとうございました!
一路、空港そばにある「田中一村記念美術館」を目指します。



今回の「おさんぽ案内人」の「ひろぞう」さんこと安田裕三さん。
何やら色々楽しそうなことを企画している様子、奄美大島へいく予定のある方は事前に一見ですね。
http://www.amami-ya.com





『金作原原生林』(きんさくばるげんせいりん)



より大きな地図で hatena diary用 を表示