曼珠沙華


「日にちのたつのが早すぎて...」とは、もうここ数年、ずっと飽きるほどに口にでてしまう言葉。
凝りもせず、また今日も口に出た。
春のお彼岸のお墓参りに、つい1,2ヶ月前に行ってきたばかりのような気がするのに、もう秋のお彼岸が近い。


自宅近くの教会の土手には、お彼岸ともなると咲く彼岸花が、今年はもう咲いていた。
毎年律儀にお彼岸に咲くものだから、この早さがかえって不自然に思えて、
「ちょっと早すぎはしないかい?」
「そう急くこともないのに」
と、思わず通りすがりに声をかけてしまった。