ファウルポール


打った球が三塁側深く飛んでいく。
ファウルか、フェアか。
ここでフェアとなると勝敗を決めかねない大きな一打になりかねない。
手に汗にぎって、ボールの行方とこのポールを眺めるファンが多いだろう。


野球の規則では、このファウルポールは白く塗らないとならないのだそうだが、実際には打球が見えにくいということでこういった黄色やオレンジ系の色が塗られているらしい。
ファウルか、フェアか、それ以外の曖昧な答えはない。
そんな厳密な判断の道具なのに、塗装色の規則が緩く運用されているのが意外だ。


人間の心はどんなファウルポールでも選別できない。
どうしてもファウルか、フェアを無理に決めようとすれば、それはきっと破綻していく。
悲しいかな、そういう人間を何人か知っている。


ちなみに野球ではこのファウルポールに打球がぶつかれば、フェアどころか本塁打になってしまう。
ワンバウンドでぶつかった場合、三塁打の可能性もあるのに、エンタイトルツーベースヒットになってしまう。
私は人生のゲームにこんなファウルポールは欲しくない。