『ゆたか農園』の野菜を食べに行く、またはワインと美食の晩餐会 その1

今回の鹿児島訪問の目的の1つは、『ゆたか農園』の野菜を食べにいくという事でした。


ゆたか農園』は以前、浅草の『うどんすき 杉』で御一緒し、そしてグラスの中のお湯割りに「焼酎が入っていない!」とおっしゃった印象深いHさんの会社が運営する、鹿屋市にある農園です。
その野菜作りへのこだわりは話をしていると熱く伝わってきます。



ここで採れた野菜が、『マナーハウス島津重富荘』の中のフレンチレストラン『AUTOMNE(オトヌ)』の大事な食材として使われているというのです。
食べにいかない訳にはいきません。


奇しくもちょうど7月26日には「2007 ワインと美食の晩餐会」があるというのです。
この日に行かない訳にはいきません。



今回はこのHさんの他に、同じ会社の営業管理をしてる才色兼備のKさん、さらに農園の管理責任者をしているUさんの3人と御一緒させていただきました。




このディナー、実は「辰巳琢郎 ワインと美食の晩餐会」という冠があって、美食家やワインソムリエでも知られている俳優の辰巳琢郎氏が来場、食事にあったワインをセレクトし、それが談話とともに提供されるというものでした。






さて、主催者の挨拶などの前に、まずはアミューズグールから。
そして白ワインがテーブルの上にならぶ沢山のグラスの1つに注がれていきます。


「きびなごのルーラード ゴルゴンゾーラのムースと 
 黒豚のコンフィと日向夏のテリーヌ」

「2005 ラクリマ・クリスティ・デル・ベスビオ・ビアンコ
    フェウディ・ディ・サングレゴリオ (イタリア・白)」


いきなり写真を取り忘れ食べてしまいました。
というよりも実際には「写真撮っていいかしら?」と周囲を観察している間に、うっかり食べてしまったという感じです。


「きびなご、黒豚、日向夏」この3つだけでも、東京から来た私には地元を中心とした南九州の食材を使った楽しみに、先制攻撃をされたようです。
お刺身、そして一夜干しで美味しいきびなごは大好物ですが、普段は和のテイストとして日本酒といただくばかり。
さて、フレンチでワインではどのようなものかと、口にいれると、ゴルゴンゾーラのムースの風味が、つかず離れずやってきて、なんとも良い頃合いにまとまります。


黒豚のコンフィは柑橘系の香りがレモンやライムといったきつい香りではなく、あくまでも地元産の黒豚を優しく包む日向夏がほどよく調和していました。



私の右となりには『ゆたか農園』の管理責任者のUさんが座っていらしたのですが、ご自身が大事に育ててきた野菜類が、料理され、そして多くの人達の口に入り、そして「美味しいわね」と笑みがこぼれるのを目の当たりに見ることができるのは、まるで竣工した住宅に施主が住まい、そして「暮らしやすい家ね」と喜んでいただくのと同じ喜びではないかと思います。



さて、そのUさん、お待ちかねのメニューが出てきました。


鹿屋ゆたか農園からのコンポジション
 いかすみのトーフとガスパチョのスープとともに」

「2004 バタチョニ ピノ・ノワール・ロゼ
   D.Szeremley (ハンガリー・ロゼ)」



いかすみのトーフの上に行儀よく並んだ、パプリカグリーン 西洋ごぼう、紫にんじん.....

それを一口、口にいれた時のUさんのお顔です。
解説不要ですね。



いかすみのトーフは、いかすみだけでは独特の味が強いのと、コクを出すことからか、黒ごまが沢山使われていました。
いかすみと黒ごま、この取り合わせも不思議としっくり。
そしてまったりとした口に、冷たいソルベ状のガスパチョ
交互にいただくと、いつまでも新鮮な感覚でした。



その2へ続く