肥薩線『嘉例川(かれいがわ)駅』


霧島付近を走る鉄道路線肥薩線があります。もともとは鹿児島本線だったものが、現在の鹿児島本線の開通によって肥薩線と名称をかえて、すっかりローカル線になってしまったそうで、2000年までは急行も停車していたらしいですが、今ではディーゼル車の各駅停車の普通電車が停車するだけとなっています。路線は熊本の八代駅から鹿児島の隼人駅まで、地図をみていると途中球磨川の渓谷や山深い地をぬけて大畑駅では急勾配を登るための「ループ」線、スイッチバックまであります。さぞや風光明媚な旅ができるでしょう。
そんなこともあって、季節によっては「SL人吉号」などの観光向け列車を運行しているそうです。


さて、『大浪池』、『新湯温泉』とまわり、鹿児島市内に戻る途中、牧園から223号線を走り妙見温泉との三叉路を1kmほど九州自動車道方面走ると、その肥薩線の線路の上を横切る場所があります。その先を脇道に入っていくと、突然、タイムスリップしたかのようなレトロな古き時代の駅舎が目に入ってきます。肥薩線嘉例川(かれいがわ)駅』です。



開業は1903年というから、もう開業以来100年以上の木造駅舎。
モノトーンにすると、すこしは当時らしくなるでしょうか。
すこし駅舎前まで歩いてみますか?


http://www.facade-view.com/etc/zatu/kareigawa.gif



無人駅とはいえ、綺麗に掃除されていて、駅舎内には当時の写真などもいくつか飾られています。



嘉例川駅』のお隣、人吉方面は『霧島温泉駅』、反対側の隼人方面は『中福良(なかふくら)駅』。




ホームに出てみると、少し前まで降っていた小雨に線路とその周辺がしっとりと濡れて、いいようのない良い感じになっていました。
人吉方面。




隼人方面。




昔はもう1つホームがあり、都合3線、列車の通過待ちができたようですが、今は草花が生い茂り使われていません。



さらに駅舎内の時刻表をみてみると、なんとあと3分で隼人方面の普通列車の到着時間。
どんな列車がやってくるか、ちょっと楽しみで、ホームで待ちかまえてみました。



やってきたのは、ごく普通の今風のディーゼル列車1両でした。
ドアがあいて、背後から1人、2人、降りていったようです。
発車して再び駅が静寂につつまれると、やはり何とも言えない駅の風情を感じました。



肥薩線嘉例川(かれいがわ)駅』



(追記)
週末のみ嘉例川駅で駅弁販売?!という情報も。
http://eki-ben.web.infoseek.co.jp/46kagoshima.htm#kareigawa

今もまだ売っているでしょうか。