太陽を崇め


太古の昔から人は太陽を崇めてきた。
それはなぜか......

この有り様をみれば、誰しも言葉無くして納得すると思う。




朝から雨風が強く荒れ模様の一日だった。
夕刻、急に室内が明るくなったので、ふっと本から目を離し、何気なく西の空をみると、厚い雲の合間に青空の帯。
もしやこれは...と思わず外に出た。
顔をだしたばかりの太陽と「目があった」、そんな感じの瞬間。




普段となに一つ変わりのない太陽なのに、雲間からその日初めて顔をだした太陽は、ただただ神々しかった。


やがて太陽は再び、厚い雲の中へと落ちていく。



一日のうちほんの10分間顔をだし、周囲をすべて黄金色に変えた太陽は崇拝の対象でなくして、いったい何だろう?