大和路塔巡り(その6)『奈良公園と興福寺』


まだまだ続いています。(笑)


塔巡りをし、新大宮駅近くの居酒屋ですっかりご機嫌になった翌日、10時にロビーに集合し、電車でやってきたM本さんの車で(そうです、前夜はとうとう誘惑に負けて飲んでしまい車をホテル駐車場に置いていったのです)一路奈良公園へ。


県庁前の車が行き交う道路の中央分離帯に鹿がのっそり。「バンビー、バンビー!」ということで、県庁東交差点を右折して少しいった公園の端で少しとまっていただきました。



紅葉にはまだ早い公園内ですが、道路際の「ナンキンハゼ」だけ綺麗に紅葉していました。「ナンキンハゼ」はもみじのように真っ赤にはならず、やや茶色ががった紅葉ですが、他はまだ緑のままの中なので、ひときわ赤く紅葉してみえてます。
そして.....
奈良公園の鹿は交差点で信号をちゃんと守って横断歩道を渡っていました!



昔昔、高校の修学旅行の時に、東大寺の南大門前で集合記念写真を撮りましたが、撮影のためにうごけずにいる私たちのところに沢山の鹿が餌をねだっておしかけ、撮った写真の中の顔がみな、恐怖で引きつっていたという記憶があります。その印象で私は鹿には近づきたくなかったのですが、サンちゃん、ヨリちゃんは大喜びで鹿せんべいをもってまだ若い鹿に接近していきました。




食べさせている手と別の鹿せんべいの包みをもつ手のほうに、鹿が寄ってくると思っていましたが、意外におとなしく差し出されたものだけ食べています。○○年の歳月で奈良の鹿はこんなに上品になったのでしょうか。
とはいうものの、包みの中に残りの鹿煎餅が無くなったと見るや、さっと別の人のところへ飛んでいってしまうのは、なかなかしたたかです。




鹿に去られた二人はちょっと残念そうな顔しながら車に戻ってきました。
次は菊水楼の裏手を入ったあたりに車をとめ、「法相宗」の大本山興福寺へ。


ここにも立派な五重塔があります。京都の東寺に次いで二番目の高さで50mを越える塔です。
おそらく薬師寺のように、東塔、西塔と対になる2つの塔が建てられたか、あるいは片方が建てられないまま終わってしまったのではないでしょうか。作りは「和様」です。
(以下、3枚の写真は何かの拍子にうっかり夜景モードになっていたまま撮ったので、右手が白飛びしてしまいました。残念。)





五重塔のすぐそばには、東金堂があります。東金堂というからには、西金堂もやはり昔は存在していたのでしょうか。
中には本尊薬師如来をはじめとして、国宝級の仏像など多数があります。
軒裏の垂木ですが、室生寺の五重塔のような上が角、下が円ではありません、ただ良くみると下の垂木は四隅がラウンディングの処理をされて丸まっています。円ではないものの、このことにより円とみなしたのかもしれません。


東金堂は真正面からみると大きな柱が並びますが、柱と柱の間隔はすべて同じという訳ではなくて、中央の3つが一番大きく、その両脇は小さくなっています。






大和路塔巡り(その7)奈良ホテル』に続く。




興福寺
0742-22-7755