神田の蕎麦屋でちょいと一杯

とくればもう、蕎麦好き・酒好きな方には、アソコとアソコ...と頭に浮かぶ方も多いでしょうね。


今日は北海道の旭川から、しばらくぶりに東京へいらしたお客様、N川さんを御案内してお昼を食べに行きました。
アイドル並の忙しい在京中のスケジュールの中、あいているお時間は12時半から17時頃品川着までとのこと。
本当は六本木ミッドタウンや六本木ヒルズ方面を御案内したいとも思いましたが、この時間内でランチを食べあちこち見学して歩くのは、混み合う週末には無理と判断。さらに前夜お酒をどのくらい召し上がっているかも判らないし...(笑)


そこでまずは神田駅で待ち合わせをしました。
「鰻とお蕎麦、どちらがいいですか?」と伺うと「お蕎麦」とのことで、鰻の候補店の前を通り、そのまま神田須田町界隈へ。


このあたりはほんのわずかですが、古き良き神田の佇まいが残っていて、私の好きな処です。3月10日の東京大空襲で運良く焼失を免れた数少ない場所のひとつです。
写真をみれば、「ああ、ここお馴染みの店だ」という方もいるかもしれませんね。



鶏すき焼きの『ぼたん』
  (創業 天保元年(1830)・都選定歴史的建造物)




甘味の『竹邑(たけむら)』
  (都選定歴史的建造物)





あんこう料理の『いせ源』
  (創業昭和5年)




そして、この界隈で蕎麦といえば「まつや」と「かんだやぶそば」。
私は蕎麦自体は「まつや」が好きですが、昼時は混み合って相席で落ち着かないので、ゆっくり食べていただくために「かんだやぶそば」に行きました。




1時少し前ということで混雑を心配していましたが、運良く待つことなく奧の座敷に入れました。
まずは一杯。


N川さんは生ビール、私は辛口の燗酒で、肴は練り味噌と板わさ。



普通のちょいと一杯のときは、これに湯葉刺あたりでやめておくのですが、今日はお客様へのランチなので、もう少し肴を頼みました。



『酒菜5点盛』




『天たね』



他に『あさりの酒蒸し』。お酒は燗酒を1本だけ追加で。


残しておいた「天たね」のつけ汁で、「せいろ」を3枚(N川さん2枚、私1枚)
ちょうどいいお腹の加減で、最後に塩辛くなっている口直しに『蕎麦かすてら』を注文しました。
普通のカステラとはちょっと違った食感ですが、甘さも控えられていて、プレーンと抹茶の2種類が盛り合わせで出てきます。




「良質の鮮度のよい素材で勝負!」の北海道の方に、真っ正面からではダメだということで、ちょっとだけ東京の「蕎麦屋でちょいと一杯」の気分を味わっていただいた昼食でした。



この後、すっかり変わってしまった秋葉原からつくばエクスプレスにのって、浅草へ。
浅草では浅草寺仲見世をまわり、揚げまんじゅうを囓りながら、いつもと逆コースで、水上バスへ。
隅田川をくだり、たまたま浜離宮庭園経由で日の出桟橋へ。墨田川からの東京の景色は、ビルの中に埋もれて見るのとはまた趣が異なって、印象的だったのではないかと思います。水上バスが遅れていたので、若干時間が押しぎみでしたが、浜松町駅から品川へと、無事到着。


普段は車の生活で、あまり歩く事がない方をちょっと早足で歩かせてしまいましたが、筋肉痛は明日でしょうか、明後日でしょうか。(笑)


今夜は朝までコースで頑張っていらっしゃるかもしれません。



『かんだやぶそば』



〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-10
電話:03-3251-0287
営業時間:11:30〜20:00(L.O.19:30) 
定休日:無休(1月と8月に休業あり)



今回久々に訪れて嬉しかったのは店内禁煙(喫煙場所は外にあり)となっていたことです。
ワインと同じで、蕎麦の風味を味わうのに、煙草の煙は邪魔者以外の何でもありませんでしたから。