芦安芦倉『桃の木温泉』


夜叉神峠から下りたあと、行きの道中で目についていた温泉に立ち寄ろうとしたが、そこは平日だったせいか、またはシーズンオフだったせいか、門が閉ざされていた。そこで、出かける前に下調べをしてあった別の温泉、芦安芦倉『桃の木温泉』へと向かった。


温泉の周辺はさすがにまだ紅葉も残っていたが、高い山影ですっかり日がかげり、鮮やかな紅葉を見ることができずに残念だった。



南アルプス街道を奥深く入り、さらに櫛形山方面に分岐し進んだ先にあるこの温泉の宿は、想像していたよりも新しく立派な建物だった。どうもこちらは新館らしい。






宿のフロントに声をかけると、立ち寄り入浴は1,000円とのこと。
男女別の大浴場と、それにぞれぞれ続いて露天風呂がある。


予想通り、女風呂は誰もいない、貸し切り状態。
大浴場の湯で少し体を温めてから、露天風呂へこうとしたが、大浴場の湯は40度ちょっとあるかないか、
普段少し熱めの湯に入ってしまう私にはちょっとぬるく感じたが、長くゆったりと入るには丁度よい湯加減。
露天風呂へのドアをあけると、露天の湯船までは木塀で仕切られた通路をタオル一枚で小走りに.....


露天の湯は冷たい外気のせいか、さらにぬるめだった。一度入ってしまうとなかなか外に出ることができない。



最近は露天風呂でも、ゴミなどが浮くと大騒ぎらしいが、ここでは落ち葉も虫もみな一緒。
体を動かすと、ぬれた葉が張り付いてきた。



40分ほど、脚の疲れをとり、ゆっくりと入浴後に更衣室でみた温泉の表示。
なるほど、源泉温度が43度、それを加熱せずそのままひけば、ぬるめのお湯になる。
泉質はすこし柔らかな透明な弱アルカリ泉で、湯上がりには肌がサラサラとなっていた。



ロビーで一息ついている間に見かけたのは「日本秘湯を守る会」と書かれた提灯だった。
みればフロントのカウンターには「日本秘湯を守る会」のチラシがおいてある。
また、「源泉湯宿を守る会」のチラシもあった。
日本各地の温泉で、ある一定条件を満たす温泉がこの会に参加できるらしい。






芦安芦倉『桃の木温泉』





日本秘湯を守る会


源泉湯宿を守る会