網走『藻琴湖の生牡蠣』をいただく1


「あれ?ちょっと前にどこかで見たようなタイトル?」


はい、その通りです。
先日は 湧別『サロマ湖の生牡蠣』をいただいておりました。
今日はおなじ北海道でも、網走の藻琴(もこと)湖産の生牡蠣が届きました。ちょうど先週東京にみえていて、黒龍十四代などを飲みに御案内した日本酒好きのM田さんから送っていただきました。
神田で銘酒のグラスを傾けながら、先にいただいたサロマ湖の牡蠣の話をしていたら「それじゃ藻琴湖の牡蠣も!」という事になったのです。


藻琴湖はいったいどこに?
サロマ湖の牡蠣で、周辺のことを少々勉強しましたが、藻琴湖がどこか判りませんでした。そこで同様にいくつか調べてみたところ、網走の南東にある、サロマ湖に比べると可愛らしい湖でした。



すでに大きな牡蠣の出荷は済んでいて、小粒のものですよ、と言われていましたが、たしかにいただいた牡蠣は掌に収まるくらい。




サロマ湖の牡蠣をのせたのと同じザルに載せてみると、このような感じ。
こちらをみるとその大きさが比較できると思います。




手にとってみれば、ちょうど掌の先に。



さっそく、いつものように殻を剥いてみました。すると驚いたことに、こんなに小ぶりの殻なのに、中には殻いっぱいいっぱいに、身が詰まっています。殻はまだ薄く柔らかいので、開けるのもとても楽です。あっという間に1.5ダース(18個)分をむき、お皿に並べてみました。
これもまた、サロマ湖の牡蠣をのせたのと同じお皿なので、比較ができると思います。




今日の牡蠣、お皿に並べたら、どこかでみたような感じになりました。
今頃パリの街角に出現するオイスターバー、そこで頼んだ牡蠣みたいです。



サロマ湖の牡蠣にくらべ、うす茶色の色が少し濃くて塩味が薄めです。これは汽水湖でも、サロマ湖のように海水が多くはいりこまない淡水度の高い湖だからなのでしょうか?



山椒のように「小粒でぴりり」ではありませんが、「小粒でぎゅっと詰まった濃厚な味」で、磯の香りというよりも牡蠣本来の香りが強くするようです。
同じオホーツクの牡蠣でも住む場所によって、こんなに違うものなのですね。
海水と川の淡水のバランスから作り出される味の変化。



藻琴湖には牡蠣生産者が3軒しかないそうです。
そのため藻琴湖の牡蠣は希少価値の高いもので、通常、東京の魚介類販売店頭にはまず出回らないものだとか。
わずか2週間の間に、サロマ湖、藻琴湖の2種類の牡蠣を、牡蠣三昧で食べられるのは、とんでもなく幸せなことなのですね。


そんなことを思いながらも、そうであればなお一層美味しく食べたいと、明日、明後日の牡蠣三昧メニューが頭に浮かびます。
明日もまだまだ生牡蠣でいただけるのですが、蒸し牡蠣の美味しさと食べやすさに前回はすっかり開眼したので、半分は蒸し牡蠣になるかもしれません。そうそう、牡蠣御飯も牡蠣の風味が生きていいでしょうね。
ゆっくり一晩考えることにしましょう。




今回のこの牡蠣はこちら。


(「網走『藻琴湖の生牡蠣』をいただく2」につづく)