恵比寿『な々樹』であぶないお酒を飲む


いつもはワインを楽しむお仲間と、ささやかに忘年の顔合わせをしました。
ちょうど昨年の今頃にも、この店には来ていますが、やはり年の瀬となると他で忘年会も続き、和風の肴に蕎麦が食べたくなるからでしょうか。


恵比寿駅の西口のロータリー斜め右手のKFCの角を入って少し行くと、ちょっと古風な構えの出で立ちで信州の郷土料理と戸隠蕎麦を出すこの店があります。
(暗い店内を携帯電話で撮ったので写真は美味しそうに見えませんが...... )



突き出しのナメタケの味噌味と、お勧めの『山女魚の燻製』。
思っていた以上に大きな山女魚がでてきましたが、燻製とはいえほどほどに身が柔らかく、結局エラ部分の固い処と吊してあった藁以外、すべて綺麗に食べてしまいました。



今回は「あぶないお酒」(どぶろく)を飲みました。(「いけないお酒」ではありません。)
単に濁ったお酒「濁り酒」はどの時期でもあるようですが、発酵を止めていないどぶろくはこの時期だけ。
そう言われればやはり呑まない訳にはいきません。
口に含めば、爽やかともいえる甘さに、口中に広がるチリチリっとした炭酸、飲み口の良さでついグラスを重ねてしまいますが、このお酒のあぶない事は良く知っています。
もうちょっと...と思う気持ちを抑えつつ、ゆっくり二合ほどいただきました。



『こうね(馬のたてがみ)』、『馬刺し』、『鹿肉刺し』盛り合わせ。
『こうね』の脂は口にいれると、最初噛みごたえ有りますが、まもなく体温でとろりと溶けてしまう不思議な食感です。




『ほろふき大根』、『ウドのキンピラ』




漬け物の盛り合わせなどたべて



〆は戸隠蕎麦でした。 これで3人前ですが、とても良い盛りです。
蕎麦は中太麺といった処でしょうか、田舎蕎麦ほどの太さではありませんが、噛むと蕎麦の香りをしっかり楽しめる太さです。蕎麦汁はいわゆる信州風の少し塩分が強めのものですが、蕎麦の太さからいって絡む量は少なく、細い蕎麦とちがい、食べていて塩辛さを強く感じることはありませんでした。



さて「あぶないお酒」のことですが、以前にも何度かどぶろくは呑んでいて、どうあぶないかは良く知っています。
控えめに呑んだので酔ったという感覚はあまりないまま、実は帰りにもう一件、駅ビル内のカウンターでカンパリオレンジを1杯呑んで帰ったのですが、それでも一度事務所に立ち寄り2時間ほど仕事を、さらに自宅に戻ってから2時半まで続きの仕事をして休みました。


翌日...朝起きると昨夜呑んでいた時と同じ心地よさ。そして体がぽかぽかと暖かいのです。
普段なら朝5時半頃は一番冷え込み、布団から出るのを躊躇したくなるのですが、なんとも暖か。まるでずっと少しずつお酒を飲み続けていたかのようです。
胃の中でどぶろくが、他に食べたものをまたお酒にかえて、そしてそれでまたほろ酔いが続いているような、そんな感じでした。
控えて呑んでこの状態です、普通のお酒ほどの勢いで呑んでしまったら、きっと大変なことになるでしょう。




『な々樹』


東京都渋谷区恵比寿西1-13-2サンキビル!F
TEL:03-3496-2878(本店)
営業時間:11:30-14:00、17:00-22:00(日曜、祝祭日休)