銚子電気鉄道『銚電 ぬれせんべい』のIT的うにゃうにゃ感


以前「ぬれせんべい」なるものがちょっと流行った時がありました。
実はコンビニ店頭でみて、ふっと手にとり、家に帰って早速たべたら......
思わず.....口から出してしまいました。


「湿気てるなんてもんじゃない!」
それは「ぬれせんべい」の実態をしらない私の認識不足だったのですが、それにしてもお煎餅の命はあのパリっとした歯ごたえ。
それが歯に張り付いてきそうなねちゃねちゃっとした状態ですから、知らないとはいえ、当然の反応だったのかもしれません。


それに懲りて、ずっと「ぬれせんべい」なるものから遠ざかっていましたが、つい先日、成田のH山さんから『ぬれせんべい』なるものをいただいたのです。
昔のことを思い出しつつ、パッケージをみれば、そこには『銚電 ぬれせんべい』とありました。



銚電こと、銚子電気鉄道は、一時は経営悪化で、車両検査や鉄道保守ができず運転ができない事態に陥る危機から、自身のサイトに、
電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。
と掲載し、そこからおきまりのIT展開ともいえる、BBS、2chなどを通じてぬれせんべいの爆発的人気が出た、まさにその商品でした。



袋から取り出すと、このとおり、ぐにゃっと。
やはり湿っています。湿気ているというより、湿っているというほうが正しいでしょう。
この状態のものを網の上にのせて炙ると、パリっとした煎餅になるのでしょうか?




でも、食べてみて、以前のギョっとするような食感の違和感はありませんでした。
そして香り高い醤油の味がします。
この醤油は銚子にあるヤマサ醤油の「ぬれ煎餅専用醤油だれ」を使っているのだとか。
煎餅という意識で食べるのは辛いものがありますが、こういう食べ物ということでいただくと、なるほどこれはこれで惹かれるものがあるような気がしてきました。
ただ、惜しむらく、とにかく塩辛い.... こんなに塩辛くなくても、十分風味豊かだと思うのですが、何故なのでしょう。
お茶を数杯飲みながらでないと、食べることができません。


ぬれせんべい」は生物(なまもの)で、賞味期限があり、冷蔵庫保管なのでした。
これも意外でした。




ちなみに、銚電のことを調べていて、Wikipediaに次のようなことをみつけました。

1990年1月に経営権が京成電鉄系の千葉交通から、千葉県東金市の総合建設業・内野屋工務店に移り、同社が子会社「銚電恒産」を設立し、銚子電鉄はその子会社となった。また、同社社長内山健冶郎(元千葉県議)が社長に就任した。1998年6月に同社が781億円の負債を抱え込んで自己破産申請を行い事実上倒産。県と銚子市が支援を行っていた。同社破産後も内山が社長を務めたが、2003年5月〜7月の間に内山が借入金を横領したことにより解任され、2006年8月には総額約1億1000万円の業務上横領の疑いで逮捕された。
業務上横領容疑の元となった借金は銚子電鉄名義で無断で行われた物であり、「自分が社長をつとめる建設会社の経営状態が悪化しており、鉄道会社の信用を使えば銀行からの融資が引き出せるだろう」との目論見で行ったものとされている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/銚子電気鉄道


なんと銚電は千葉県内の建設業会社(工務店)が経営し子会社を作っていたのですね。



銚子電気鉄道


 http://www.choshi-dentetsu.jp/
 銚子市新生町2−297
 電話 0479-22-0316


このサイトへアクセスすると、およそお堅い鉄道会社のHomePageとは思えないサイトがでてきます。
おそらくプロの手によるのではなく、有志によるものなのでしょうか。(違っていたら申し訳ないことですが)
言い換えれば手作り感溢れています。
この「ぬれせんべい」を始め、いろいろな地元商品の販売サイトもあるようです。
日本各地には第三セクターも含め、経営難から廃線になる危機のある鉄道がたくさんありますが、銚電のようなインターネットに絡んで社運をかけている展開は他にないのでしょうね。