屋久島周遊その3『屋久島灯台〜西部林道、大川の滝』


「いなか浜」を過ぎると、道路は急に高い場所へと登っていきます。車の左手は切り立った崖となり、前方の岬に灯台が見えてきます。


屋久灯台」は明治30年の建造とのことですから、すでに115年もの歳月がたっています。
塗装は綺麗に塗り直されて綺麗ですが、敷地内に入ると大昔灯台の建物の外壁であったり、周囲の塀であった部分は、煉瓦作りだった事が偲ばれるあとが見られました。




この灯台の位置は、屋久島がちょうど五角形だとすると、その左上の頂点のような場所です。
そのため、前方には「口之永良部島(くちのえらぶじま)」を望むことができます。
今回はあいにくの曇りで、もやがかかって視界は良くありませんが、それでも沖合に島をみることができました。
この「口之永良部島(くちのえらぶじま)」は昭和51年に大噴火のあった活火山島。
高速艇のついた宮之浦港からフェリーで1時間40分ほどで渡ることができるそうです。




灯台をすぎると、道路はますます切り立った山肌に這うように通り、ここから島の西側をとおる「西部林道」(県道78号線)という林道になります。
この日は平日であったこともあり、ほとんど対向車とすれ違うことはありませんでした。
そのせいか、道路には、野生のヤクシマザルや、本州のシカより小柄なヤクシカが出てきてのんびりとしていて、車が接近してもどこうとしません。観光地によくありがちな、餌を求めて近寄ってくるという訳でもなく、こちらの方がそっと通らせていただく感じです。




灯台から「大川の滝」という島で最大級の滝があるということで、曲がりくねった細い林道を40分ほど走ります。
時計回りと反対に走ったことで、たしかに走りやすかったのですが、どうもこの島の観光案内標識は時計回りに回ることを前提に作られているようで、なかなか滝へと入る入り口が見つかりませんでした。
そろそろ過ぎてしまったのではないか?と思う頃、小さい看板を発見。


大川林道と呼ばれる林道を少し入ると、整備された小さい駐車場があり、その向こうから水音が聞こえてきました。




遠目にはたいしたことのない滝に思えたのですが、だんだん近づくにつれ、全貌が見えてきて滝の大きさに驚きます。




さすがに規模一番の滝、水量も多いですが、これもパンフレットの写真などからすれば、かなり少ない時期だったようです。




「日本の滝100選」に選ばれているこの滝は、高低差が88m。




滝壺近くまで降りていく事ができます。
かなり離れた位置でも、水しぶきが飛び、カメラのレンズをぬらします。




再び少し離れて、違う視点から眺めると、急な岩肌にそって流れ落ちる水はまた違った表情にみえてきます。
大雨のあとで水量が増すと、下の写真の今みえている滝の右手(岩が露出している部分)にも水が落ち、滝が2本になって現れるそうです。



さて、この木。名前を思い出すことができません。