屋久島周遊その4『そば 松竹』


事前にきいていた話では「島では昼食を食べるなら、安房のような大きな集落でないと何もない」ということで、車で宮之浦港から時計まわりにまわって1/4ほどのところの安房でランチが丁度良いだろうと考えていたのですが、レンタカー会社の女性から「運転は反時計回りが楽」と聞いた際、「切り立った崖沿い道が続いてなかなかランチの食べられる場所がないが...栗生にそば屋はあります」とのこと。


この時「きっと食堂を兼ねたような簡単なそば屋さんがあるのだろう」と位にしか思っていませんでした。
とりあえず午後1時近くの空腹をおさえるのに、さっと食べて、安房までいけば良いだろうという考えだったのですが.....


なんとも嬉しい誤算に出会いました。
大川の滝から地図では4Kmほど。なかなか栗生の集落がでてこないので心配しつついくと、ようやくなだらかになった土地に、数軒の民家が見えだしました。
それとともに、駐車場に「そば」という幟を発見。


狭い駐車場は車が一杯でしたが、丁度地元の方2人が近くの道からおりてきて、帰る様子だったので、そこに駐車できました。
地元の方が来る店? これはちょっと期待できるのかな?と思いつつ、店はどこか先ほどの2人がやってきた方を眺めると、
あれれ、普通の民家にも「そば」という幟。
どうやら間違いなさそうです。




「松竹」という店でした。



入り口は民家の玄関。
入ると座敷があり、そこで何人もの人がそばを食べています。
みれば室内はかなり手の込んだ作り、そして立派な床に欄間、柱.....かなりお金のかかった民家のようです。
縁側のあいている席にすわり、さて、メニューはというと、こんな感じ。




天麩羅が美味しい(お勧め)らしく、そば単品以外に、天麩羅や天丼をセットにしたメニューもありました。
ここでお世話になっているHさんの会社の方宛に、「業務報告」をアップ。



私はとろろそば。
出てきたそばをみて瞬間に「あれっ、これは予想外にいけそう」と思いました。
さっそく食べてみると、これが驚くほど美味しいおそば。
汁も鹿児島ということで、甘い醤油を覚悟していたら、なんと辛口のそば汁。


薬味は「ネギ、おろし大根、わさび」の3点盛りで、わさびがとても美味しい。
つい先日食べた長坂「翁」の薬味ととても似ているなぁ...と思うのです。
「松竹」といえば人形町の「松竹庵」ですが、なにか関係があるのでしょうか。



わらび餅を頼んでしまいました。
茹であげたばかりの湯気のたった暖かいわらび餅が運ばれてきました。
甘さ控えめで、そばの後の良い口直しでした。



嬉しい誤算・意外な誤算で、気分をよくし、次の目的温泉へと向かいます。