『山廃仕込 寒昴(かんすばる) 純米大吟醸』


以前、長岡のT橋さんからいただいていた、長岡の住乃井酒造、
『山廃仕込 寒昴(かんすばる) 純米大吟醸』 の封を切りました。



たいがい新潟のお酒といえば、スッキリ飲み口のよい、いわゆる淡麗なお酒が多いところ、住乃井酒造は山廃仕込を続けています。
私が知る限り、新潟で山廃仕込は珍しい方かもしれません。
この「寒昴」はといえば、山廃仕込ではありながらも、やはり新潟のお酒、どことなくすーっとした飲み口が感じられます。


寒い凍てつく真冬に夜空を見上げると、天頂近くにおうし座がのぼり、そしてそこに昴(すばる:プレアデス星雲)の星々がきらめく...
そんな光景を思い浮かべると、なお一興。


 清酒の原料である米、米麹、水の中でアルコール発酵を担う優良な酵母を培養したものを「酒母」または「もと」と言います。酒母造りにおいては、有害菌を死滅させ、酸味を与えるために乳酸を加えますが、現在大半の酒造会社が採用している「速醸もと」では工業製品の乳酸を添加するのに対し、住乃井が採用する「山廃もと」では生きた乳酸菌を酒母に加え、乳酸を作り出します。
  山廃もとでは、速醸もとに比べ、乳酸による酒母の酸性化がゆっくりと進み、その過程で清酒のうまみ成分となるアミノ酸が豊富に生み出されます。また、アミノ酸酵母の栄養源ともなるため、優良で活性の高い酵母を多量に培養することができます。住乃井は、高度な微生物管理技術、工程管理技術により、これらの特長を最大限に活かし、濃醇で奥深いうまさを持ちながら山廃特有の酸味がきりりと味を引き締める絶品の山廃仕込をお届けします。

住乃井が極める山廃仕込み



手間暇かかる山廃仕込のお酒をいただくときは、ついその事を思い、こちらも普段のグラスではなく意識した器でいただきたくなるもの。
器は以前、柏崎の和夢焼(なごむやき)で買って帰ったものと、おなじ和夢焼の上り窯で焼いたT橋さんが焼いた平皿。
そういえば間もなく、和夢焼の上り窯は火入れで、月後半に窯だしがあるとか。
それも楽しみです。


ちなみに、この住乃井酒造は日本酒の他に、美味しい味醂を作っていて地元では有名だそうです。



『住乃井酒造株式会社』

新潟県長岡市吉崎581番地1
電話:0120‐266‐431
Fax:0258‐42‐3117



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