七不思議の次に不思議、新潟・角田の『八珍柿』をいただく


いつ頃のことだったでしょう、あるサイトのカウンターでキリ番を踏ませていただき、その記念に「そのうち何かをさしあげましょう」というお言葉をいただいていて、すっかり忘れていました。
一昨日のこと、その新潟のO川さんからお知らせがあって、「こちらの農園のさわした柿を送りました。」とのこと。
昨日、無事に到着しました。
(「さわす」は漢字で「醂(さわ)す」と書きます。味醂の「醂」という字と同じですね。)




「角田山(かくだやま)」といえば、長岡から北へ、信濃川の水害を防ぐために作られた大河津分水路をこえ、さらに弥彦山をこえた海岸付近にある標高500m弱の山で、その山麓周辺では沢山の柿農園が広がっています。また山の北側は「角田浜(かくだはま)」「越前浜」といい、急な崖地から新潟平野にむけた平地の始まりには潟やキャンプ場、また、夏に訪れたのですが、ぶどう農園とワイナリーなどもあります。(しまった、その時のことをまだblogにアップしていませんでした。)
私はまだ登ったことがありませんが、地元では子供達の遠足でも登るという山で、山頂からの日本海の眺めはすばらしそうです。




さっそく、宅配便屋さんが玄関口まで持ってきた小箱に手を伸ばし、ひょいと受け取ろうとしたら、大きさからは想像できないズシリとした重たさにびっくり。
なんともまぁ、箱詰めする人のために四角いのではないかと思うほど。
四角い柿が行儀良く並んで、ぎっしりと詰まっていました。




『八珍柿』は種なしの渋柿。
「越後七不思議」という言い伝えがあり、この七不思議の次に不思議な柿ということで、『八珍柿』の名がついたそうです。
「平核無柿(ひらたねなしがき)」というのが正式な名称ですが、市場ではよく「おけさ柿」などと言われています。
調べてみたら、この八珍柿の苗を庄内へもっていったものが「庄内柿」、佐渡へもっていったものが「おけさ柿」だということを知りました。
この柿の樹齢約320年とも言われている原木がO川さんのいらっしゃる新潟市秋葉区の古田にあり、そんなこともあり、今回送ってくださったようです。




渋柿故に、そのままでは食べることができないので、干し柿にしたり、焼酎などのアルコールで「さわし」て渋抜きをして食べるものですが、いただいた柿はすでにさわして、ジューシーに甘くなった柿でした。
半分に切ると中心部分に色の濃い、すこし粘り気のある部分がみえますが、そこが原木の祖先に種のあった痕跡でしょう。


干し柿でないのに、まったりしっとりと甘く、種のないこの柿は、酢の物、サラダといった料理にもよくあいそうです。
効能はビタミンC、タンニンの働きで血中アルコール分を体の外へしてくれるという、この年末に向けては大変ありがたいもの。
さすが、お酒に目のないO川さんからの贈り物です。




より大きな地図で hatena diary用 を表示