街の様相シリーズ〜21『大根を干す』


「街の様相」というシリーズでblogをアップしてきたことをすっかり忘れてしまっていた。
調べたら(左の検索窓に「街の様相」といれて「検索」ボタンをおす)最後は昨年の2月、このエントリーだった。


「街の様相シリーズ〜20『新橋二丁目・烏森神社』」


ああ、そうそう、身近な街中のふとしたことを書いていたんだと、急に思い出す。
そんなわけで、また書いてみる気になった。



ここはとある街道の旧道。
今は一方通行となっていて、そこそこ通行量もある。
そんな道を歩いてくると、妙に不思議な物体をみた。
いったんは通りすぎたものの、ん?となぜか後ろ髪を引かれるようで、数メートル歩いてから思わず引き返してみた。


そこにこれはあった。




何本もの大根が頭をくくられ、自転車の籠の上に所在なさげに置かれている。
正確には干されているというべきだろうか。
寿司店の店頭で、大根が干されているのだ。


この時期となると里山では軒先に、柿とともに大根が沢山のれんのように並べてつり下げられている。
しかし、ここは東京の街中。
干す軒もなく、やむなくこの場所となったのだろう。


寿司店で出される沢庵になるのだろうか。
街中の大根は行き交う人の目に恥じらいながら、しおれていく。