秋の楽しみ「ひやおろし」、『雑賀 秋上がり 大吟醸』を呑む

ようやく秋の気配、秋の香り、秋の食べ物が出回ってきました。
この時期、秋の肴にはやはり日本酒。その日本酒の中でも、秋の始まりならではのお楽しみがあります。
それが「ひやおろし」(「秋上がり」ともいう)です。


ひやおろし〉とは
春先にしぼられた新酒は、一度、火入れされたあと、暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごし、熟成を深めます。

 やがて秋風が吹き始めたら、いよいよ目覚めのとき。ほどよく熟成されたお酒は、2度目の火入れをせずに、生詰めして出荷されます。

 その昔、「冷や」のまま貯蔵用の大桶から木樽に「移(おろ)して」樽詰めしたことから、このお酒は「冷移(ひやおろし)」と呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。

 豊穣の秋にふさわしい、旨みたっぷりの、まろやかでとろりとした円熟の味わいが魅力の〈ひやおろし〉。秋の深まりとともに熟成もゆるやかに深まっていきます。

http://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=210


暑い日本の夏を樽の中で越させるのですから、「ひやおろし」は蔵元がいかに愛情を注いで管理したか、目にみえる・・・いや舌に感じるようなお酒ですね。


さて、この『雑賀』のひやおろしも、本当に丸みのある円熟という言葉が相応しい良い仕上がりでした。
トゲトゲと突っ張った個性あるお酒や、やたらとフルーティーなお酒、超辛口とさまざまな日本酒がありますが、秋の香りの食べ物には、やはりこの丸さのある日本酒が一番です。




雑賀 秋上がり 大吟醸 』九重雑賀


ちなみに蔵元の「九重雑賀」は、豊臣の時代に織田信長と戦った『雑賀孫市』の率いた鉄砲隊『雑賀衆』の一族との関わりがあるそうです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/雑賀衆
http://kamurai.itspy.com/nobunaga/saiga.htm