『坂井宏行 美食の夕べ』マナーハウス島津重富荘にて その2


その1より
(前の日記で、「では次の前菜までの間、すこし醒ましましょう。」とかきながら、多忙から随分間があいてしまいました。)



前菜を食べ終える少し前頃、女性3人のユニット「ブラックヴィーナス」の演奏が始まりました。



そして、いよいよ司会者のアナウンスによりムッシュ坂井の登場。
彼女たちの奏でる入場の音楽は・・・ 何もいいますまい、
料理の鉄人」のテーマ曲でした。
それに少しだけ照れくさそうにして登場のムッシュ坂井。



さらに重富荘の総料理長、宮元シェフも交えて次の御料理の説明などを聞きつつ、いよいよディナーのスタートに期待が高まります。
宮元シェフは昨年のこのイベントに比べて、とても穏やか、笑い顔にもちょっと余裕があるようにみえました。




いよいよ一品目の前菜がやってきました。


『パプリカのムースと茄子のエグラゼ キャビア添え お洒落なグラスに飾って・・・』



このグラスは今日のこの御料理のために、新しく用意したものとのこと。
見てのとおり、グラスの上部より底の方が小さいという、これはサーブする側も慎重になってしまいますね。
デザートであれば、飴細工の籠でしょうが、これはデンプンをさっと炙ったものでしょうか、繊細な籠の中に御料理が入っています。


この籠をそっと破ってみれば、宝物のようにキャビアが。



このあたりまでは、まだアミューズの際のロゼのシャンパーニュをいただいていました。



まだグラスに少し残っているうちに、次の御料理にあわせ、白ワインのサーブが始まりました。


ヴィオニエ種の
『2007 Condriew "Invitare"(コンドリュー ”インヴィターレ" / M. シャプティエ)』
グラスから良い香りが立ち上ります。


二品目の前菜です。


『ホワイトアスパラガスのパイ包みとフォアグラのソテー
 バニュルスソースとソーテルヌのサヴァイヨン』


パイの中には行儀良く2つ並んだホワイトアスパラガス。
そして、バニュルスソースとサヴァイヨンの2色のソースが綺麗。



2つのソースの元となるのはバニュルスにソーテルヌ。
赤と白の甘口ワイン。
もしかしたらこれは2周年のお祝いの紅白でしょうか。
フォアグラのソテーにもよく馴染んで、さらにパイ包みのパイにも染みこんでなかなか美味しいソースでした。




次の白ワインは


『2006 Pouilly Loche (プイィ ロシェ/ コルディエ ペール エ フィス)』


グラスに注いだ瞬間は軽い爽やかな花のような香りでしたが、口に含むと逆にしっかりとした芳香でした。
それでも2006年のこのワイン、まだまだ少し時を経た方が良いのではないかと思います。



魚料理がでてきます。


『帆立貝のトリュフ風味とクエのヴァプール
 鹿児島の野菜を添えて・・・』


肉厚の帆立貝、そして味の濃いクエ。
それぞれがそれぞれに美味しく引き立つソース。
ですが・・・
ソースの中にみえる緑色の海苔。
Pouilly Locheでは磯の香りがかえって強烈に広がるようで、この部分をいただいてから先は御料理が済むまでワインは口にできませんでした。
毎度ながら私の味覚の幅が狭すぎるのでしょうか。



カラっと揚げられたレンコンが印象的。
そして帆立貝とクエを隔てるのは、水前寺菜でしょうか?





このあと、スープ、そしてメインの肉料理と続きます。


その3へつづく